木村正博事務所木村正博事務所

目標達成や課題クリア、人間関係の改善のためのコミュニケーションと心理の仕組みと活用法とは?

3つの情報処理タイプ

2017/12/01

  • 「話が見えない」
  • 「話がつかめない」
  • 「色がうるさい」

という表現をしたり、聞いたりすることはありますか?

話は見えるものでしょうか?
話はつかめるものでしょうか?
色がうるさいとは音が聞こえるのでしょうか?

人の脳は、自分の得意・不得意によって違った情報処理の仕方をします。

「話が見えない」と言う人は、文字通り、話を見ようとしています。見たいのです。
「話がつかめない」と言う人は、文字通り、話をつかもうとしています。
つかみたいのです。
「色がうるさい」と言う人は、文字通り、うるさく感じているのです。

それでは、詳しく説明していきましょう。

脳が処理する5種類の情報

人の脳が処理する情報の種類は5種類あります。

それは、

  1. 視覚情報:目で受け取る、光学的情報(光)
  2. 聴覚情報:耳で受け取る、音響的情報(音)
  3. 触覚情報:皮膚で受け取る、物理的情報(温度、圧力、など)
  4. 味覚情報:舌で受け取る、化学的情報(味)
  5. 嗅覚情報:鼻で受け取る、化学的情報(臭い)

の5つの感覚情報、つまり五感です。

ここでは、簡単のために、触覚情報、味覚情報、嗅覚情報を一つにまとめて
体感覚情報ということにします。

つまり、脳が扱う情報の種類は

  1. 視覚情報
  2. 聴覚情報
  3. 体感覚情報

の3つとなります。

そして、人の脳は、この3つの感覚を同列に扱えるのではなく、
無意識に優先順位を付けて扱っているのです。

3つのうち

  • 1つは、良く使う(第1優先)
  • 1つは、補助的に使う(第2優先)
  • 1つは、ほとんど使わない(第3優先)

という具合です。

そして、その優先順位は、人によって、場面によって変化します。

例えば、こんな具合です。

感覚の優先順位
感覚の優先順位
↑表をタップすると拡大表示されます。↑

 
この中で、よく使う(第1優先)ものがどの感覚なのかによって、
3つのタイプに分けています。

すなわち、

  • 視覚タイプ
  • 聴覚タイプ
  • 体感覚タイプ

です。

3つのタイプの特徴

3つのタイプの代表的な特徴は以下のとおりです。

感覚の特徴
感覚の特徴
↑表をタップすると拡大表示されます。↑

 
当然のことながら、どのタイプが優秀で、どのタイプが劣っている
ということはありません。
単に、得意な情報処理の仕方が違っているだけです。

ちなみに、仕事の場面では、視覚を重視することが多く、
視覚タイプに矯正されていることが多いです。

そこで、体感覚タイプの人は、感じて味わってから、ゆっくりと話し始めるので、
頭の回転が遅いというレッテルを貼られてしまうことがあります。

繰り返しますが、単に情報処理の仕方が違うだけです。
もしかしたら、視覚タイプの人には気付けない情報に気付いているのかもしれません。

なので、無理に急かしたり、低い評価をしないように注意が必要です。

タイプの違いによる具体的な例

私は、視覚タイプのときと聴覚タイプのときがあります。

レストランのメニューの場合、料理の説明が文字で書かれているだけだと選べません。
写真があれば、すぐに選べます。

別のときは、活字でも、話し言葉でも、言葉の間違いには敏感です。
また、音に敏感です。ちょっとした音に気付いたりします。

私のNLP™の師匠の場合、料理の美味しい、不味いの評価は、
「歯ごたえ」で決まるのだそうです。
「コリコリして美味しい」
「フニャフニャで、美味しくない」
といった感じです(笑)

3つのタイプを知っただけでは不十分

3つのタイプがあることを知っただけでは、十分ではありません。

あなたが、スタッフや他者に何かを伝えようとしているときのことを
想像してみてください。
意識をしていないと、あなたはあなたのタイプで話をするでしょう。

あなたと相手のタイプが同じならば、問題もなく、ストレスを感じることもなく、
コミュニケーションできるでしょう。

しかし、タイプが違っていたら、伝わるものも伝わりません。
お互いにストレスだらけです。

職場で問題が起こりがちな典型的なパターンは、

  • 上司、リーダー、雇い主が、視覚タイプ
  • 部下、スタッフ、従業員が、体感覚タイプ

のときです。

視覚タイプの上司は、見えているものを言葉にしていきます。
パソコンでも、テキストファイルより、画像ファイルの方が容量が大きいように、
見えているものの情報は多いので、それを伝えるために自ずと早口になります。
見えている場面が切り替われば、話が途中でも、見えている話に移ります。

一方、聞いている方が体感覚タイプだと、感じて、味わっている間に、
話は次に移っています。
消化不良のまま、話が進んで、終わってしまいます。

視覚タイプの上司が質問をしたとき、
同じ視覚タイプの部下ならば、同じ映像を見ているので、
ピッと聞かれたことに、パッと答えられます。
上司は気持ち良く話ができます。

視覚タイプの上司が質問をしたとき、
体感覚タイプの部下ならば、質問を身体で感じて、味わって、
答えを感じて、それを言葉にします。
上司はテンポを崩されて、イライラしてします。
「こいつは、なんて頭の回転が遅いんだ」などと思ってしまいます。

また、答えを待っていられずに、次の質問をしてしまったりします。
すると、体感覚タイプの部下はまだ前の質問の答えを感じているので、
次の質問を聴き逃してしまいます。

こうして、うまくいかないコミュニケーションが繰り広げられるのです。

本当に良くあるパターンなのです。

話をするテンポ、スピードだけではありません。

使う言葉の違いも注意が必要です。
どのタイプにも使える言葉も多いですが、どれか一つのタイプの人だけが良く使う
という言葉があります。
同じ日本語を話しているのに、違う国の人と話しているくらい通じないこともあります。

例えば、会議資料を指し示す場合に、

  • 視覚:あの表紙が青い資料
  • 聴覚:あの「2017年統計」というタイトルの資料
  • 体感覚:あの表紙がザラザラの分厚い資料

と言ったりします。

同じものを指し示すのに、これだけの違う表現をするのです。

3つのタイプを知ったら

3つのタイプを知ったら、次は使いこなす番です。
オススメの手順は、

  1. ご自分の、場面ごとのタイプを把握する。
  2. 良くコミュニケーションする相手のタイプを把握する。
  3. 自分や他者が使っている言葉がどのタイプのものかに意識を向ける。
  4. 相手のタイプに合わせた表現ができるように練習する。

ここまでできるようになったら、このタイプの違いによる
ミスコミュニケーションはなくなるでしょう。

お互い、がんばりましょう!


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